病院は命を救う場所のはずですが、海外には医療関係者が患者を殺
この記事では海外で殺人を繰り返した8人の医療シリアルキラーを紹介します。
1.史上最悪の医師：シップマンの死神の笑顔
ハロルド・シップマン（Harold Shipman、英国）
1970年代、英国の静かな町。
ハロルド・シップマンは「優しい町医者」として老人の信頼を勝ち取ってました。
笑顔で患者の話をよく聞き往診してくれる彼を誰も疑わず。
しかしそんな信頼とは裏腹に彼は夜の診察室で、注射器にモルヒネを準備していく大量殺人鬼だったのです。
1990年代、とある病院の患者が次々不自然に死亡していることがわかりました。
ある老婦人は「先生の目が怖かった」と家族に告げ、その夜に亡くなりました。
警察が調べると、死亡診断書の日付が改ざんされ、亡くなった患者からは大量のモルヒネが検出され、シップマンの診療所には患者の遺品（指輪や時計）が隠されていました。
2000年、シップマンは15人の殺害で有罪になります。しかし推定被害者は250人以上とも言われています。
シップマンは「生死を操る神」のように振る舞っていました。
モルヒネを注入する瞬間、患者の信頼を支配する快感に溺れました。
この愚かな殺人医師は2004年に刑務所で首つり自殺をしてしまい、動機が不明瞭のまま事件は終結します。
２．ドイツの悪夢：ステファン・レッテルの英雄劇
ステファン・レッテル（Stephan Letter、ドイツ）
2000年代のドイツの病院のことです。
ステファン・レターは「頼れる看護師」として患者に慕われていました。
しかし彼には恐ろしい裏の顔があったのです。
ある夜のことです。
老患者が「助けて」と呟く中、彼は静かに冷静にレッテルは筋弛緩剤で患者の心停止を誘発
する薬を注入していました。
する薬を注入していました。
蘇生を試みるふりで賞賛を集めていたのです。
2004年、12人の殺害で逮捕され、推定被害者100人以上にものぼりました。病院の記録には不自然な死亡が並んでいました。
彼は「英雄願望」に取り憑かれ、死と蘇生のドラマを自ら演出していたのです。
３．カナダの天使の闇：ウェットローファー
エリザベス・ウェットローファー（Elizabeth Wettlaufer、カナダ）
2010年代、カナダの介護施設。
患者に祈りを捧げる「優しい看護師」と評判のエリザベス・ウェットローファー。
しかし彼女は夜な夜なインスリンの瓶を手に「神の声」を聞いていたのです。
ある患者の家族は「彼女の祈りが不気味だった」と証言しており、施設の死亡が日常的だったため、犯罪は長期間見逃されてしまいました。彼女は高齢者にインスリン過剰投与で8人も殺害していたのです。
2016年、自らの告白により逮捕されることになります。
当初彼女は「神が命じた」と主張していましたが、実際は異常な支配欲と自己陶酔が原因でした。
殺害の達成感に酔いしれていたようです。
裁判で彼女は終身刑。カナダでは１９７６年に死刑制度は廃止されています。
４．小児科の悪夢：ジェネン・ジョーンズ
ジェネン・ジョーンズ（Genene Jones、アメリカ）
1980年代、テキサスの小児科病院の話です。
ジェネン・ジョーンズは子供たちに優しく微笑みかける看護師でした。
しかし裏では薬物を片手に静かに子供たちを殺していく恐ろしい女だったのです。
ジョーンズは子供たちに薬物を投与し、心停止を誘発していきます。
親の悲鳴の中、彼女は「救うヒーロー」を演じ続けました。
彼女は4人を殺害した罪で有罪となりましたが、推定46人にもなります。
さらに病院の記録改ざんも発覚し、1984年に逮捕されました。
彼女の動機は英雄願望でした。
子供の命を奪い、注目を集めることに喜びを感じていたのです。彼女の部屋には子供の写真があったんだとか…。
2025年の現在も彼女は獄中にいます。しかし彼女が残した悪夢の影響で子供の病棟に潜む影は消えていません。
５．『蘇生』の狂気に憑りつかれたドイツの連続殺人鬼
ニールス・ホーゲル（Niels Högel、ドイツ）
2000年代、ドイツの病院。
ニールス・ホーゲルは夜勤の病棟で働く「物静かな看護師」でした。
しかし彼の注射器は患者を死に導き、病棟は彼の「舞台」だったのです。
ホーゲルは心停止薬で患者を殺し、蘇生を試みるスリルを味わっていました。
結局この異常な快楽に溺れた殺人鬼は85人以上殺害して、2019年に終身刑の判決をうけます。
蘇生の「快感」が彼の全てでした。
失敗しても死を「演出」できて、蘇生できたら周りから称賛をされて気持ちいい。
この男の身勝手な犯行で世界最悪クラスのシリアルキラーの一人とされます。
６．偽りの慈悲 親切な助手の仮面に隠された素顔
ドナルド・ハーヴェイ（Donald Harvey、アメリカ）
1970年代、米オハイオ州の病院。
親切な看護助手として知られるドナルド・ハーヴェイは患者に優しく声をかけていました。
白い制服に身を包み、患者の枕を直し、水を渡す彼の笑顔は、疲れた看護師たちにとっても癒しでした。
しかし裏では薬物（シアン化物、モルヒネ）や窒息で患者を殺害し続ける殺人医師だったのです。
ハーヴェイの犯行は1970年から1987年まで複数の病院で続きました。
37人の殺害が確認され、推定では50人以上が犠牲になったようです。
病院の死亡記録には不自然なパターンが並び、ようやく1987年シアン化物の痕跡から逮捕に至りました。
捜査中、彼のロッカーから患者の小さな遺品（メガネ、時計）が発見されています。
最初彼は「慈悲殺人」「患者の苦しみを終わらせるため」と主張していましたが、真の動機はストスレと支配欲でした。
日々の忙しさや上司への不満を患者の命で発散していたのです。
彼のアパートには、殺害リストと思しきメモが隠されていましたが、全ての犠牲者は今も不明なままです。
７．死の天使 抱擁に溺れる悪女
ジェーン・トッパン（Jane Toppan、アメリカ）
1890年代、米国マサチューセッツ州の病院。
ジェーン・トッパンは、患者に優しく微笑む「天使のような看護師」として知られていました。
白いエプロン姿で、弱った患者の手を握り、「大丈夫、私がいるから」と囁く彼女に、誰もが心を許していたのです。
彼女の笑顔の裏に隠された恐ろしい素顔は誰も気づくことが出来ませんでした。
彼女はモルヒネやアトロピンを巧みに使い、計31人以上を殺害していました。
犠牲者の多くは高齢者や病人で、死因は「自然死」と見過ごされ悪事の露見に時間がかかります。
1901年のこと、ようやく不審な薬物使用が発覚し逮捕されますが、トッパンは裁判で恐ろしいことを口にします。
「私はもっと殺したかった。死の瞬間が、私の全てだった。」
彼女の動機は、死にゆく患者を抱きしめることで得る性的快感。
患者が息を引き取る刹那、彼女は「自分のものにした」と感じ、支配欲と陶酔に溺れたていたのです。
彼女の日記には、殺害の詳細と「死の美しさ」が綴られ、読んだ検事すら震えたと言います。
逮捕された翌年、トパンは精神異常と診断され、精神病院に収監されました。
彼女はそこで1938年まで生き、看護師たちに「もっと殺せばよかった」と笑いながら語ったといいます。
８．医療の裏切り者：アル・タエイの闇
ルーイ・オマール・モハメッド・アル・タエイ（Louay Omar Mohammed al-Taei、イラク）
2003年、イラク戦争の炎がバグダッドを飲み込みました。
ルーイ・オマール・モハメッド・アル・タエイは、戦場の医療テントで働く「献身的な医師」でした。
血と埃にまみれた兵士たちに包帯を巻き、「お前は生きられる」と励ます彼の声は、絶望の中で響き負傷した警察官や政府軍の兵士は、彼の手術台に希望を見ました。
ところが彼には恐ろしい本性があったのです。
アル・タエイの犯行は2003年から2006年、イラクの戦場病院や臨時医療施設で続きました。
反乱軍の一員として、彼は政府側の警察官や兵士を標的に「治療」を装った暗殺を実行していたのです。
モルヒネや筋弛緩剤を過剰投与し、患者が静かに息を引き取るのを無表情で見つめます。
彼は死因を「戦傷の悪化」と記録し、誰も疑うことはありませんでした。
確認された殺害数は43人だが、戦場の混乱で実際の犠牲者はもっと多いと推測されています。
2006年、薬物の異常な消費記録と反乱軍の密告者からの情報でついに逮捕されます。
捜査中、彼のテントから暗号化された反乱軍の指令書と、犠牲者のIDタグが隠された箱が見つかり、医療スタッフは凍りつきました。
彼は尋問で「私の殺人は革命のためだった」と主張。
サッダーム・フセイン政権崩壊後の混乱で、反乱軍は政府軍を弱体化させるため彼に暗殺を命じたというのです。
しかし、その言葉の裏には、医療の知識を武器にした深い支配欲が潜んでいました。
彼は患者の命を握る瞬間、まるで神のように振る舞い、殺害を「完璧な手術」と呼んでいました。
ある反乱軍の同志は「彼は殺した後、妙に静かだった。まるで達成感を味わってるようだった」と証言しています。
2006年に逮捕されて終身刑を受けましたが、犠牲者の正確な数や彼の全犯行は、イラク戦争の混沌に埋もれたままになっています。
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